Babakkawa Public Toilet

群馬県前橋市中心部の馬場川沿いを地域活性化のため一体整備する試み「馬場川通りアーバンデザインプロジェクト」の一環として、中央通り商店街側の起点となる公衆トイレを建替えるプロジェクト。世界的なデザイナーであるジャスパー・モリソン氏がデザインを手がけ、我々はローカルアーキテクトとして設計に携わった。

出来た時だけでなく10年後、20年後も変わらず良い建築であって欲しいというデザイナーの考えから、形状はまちの景観になじむシンプルなshed(小屋)の形が選ばれた。また建替え前からその場にあった地上機（変電設備）を建物でカバーしトイレとの間にポーチを設けることで、通りを行く人々にささやかな雨宿りの場所を提供しつつ、リニアで洗練されたプロポーションをつくっている。

また、外壁には特殊な処理を施した無塗装の木材を用いることで、年月を経て自然とシルバーグレーになり、より一層周辺の環境になじんでいく。照明にはジャスパー・モリソン自身が過去にデザインしたものが採用されている。

photo: Shinya Kigure